2017年の日本洋傘振興協議会の発表によりますと、日本の年間傘消費量は1億3000万本にのぼり、世界一と言われているそうです。
人口とほぼ同じ数ですから、ざっくりいうと毎年1人1本を購入しているというイメージですが、実際には地域によってかなり差があるようで、例えば、日本で一番傘を購入している県は、東京都と言われています。東京では電車移動がメインのため、必然的に屋外を徒歩で移動する機会が増え、少しの雨であっても傘を利用する傾向があるそうで、一人あたり平均4.1本の傘を所持しているのだそうです。急な雨の際にも、思わず出先でビニール傘などを買ってしまうので、知らず知らずにどんどん家に傘がたまっていくなんていう経験をしたことがある人も多いでしょう。一方で、自動車での移動が多い地域では、傘の消費量は少ない傾向にあるようです。
また、ワンコインで購入できるビニール傘の手軽さから、強風で骨が折れたりしたらすぐに廃棄し、必要な時に新しいものを買えば良いという昨今の流れも、傘の消費量増加に一役かっていることでしょう。
伝統的に、少し値段は高くても仕立ての良いものをメンテナンスしながら長く使うことを美徳としていた日本が、こと傘においては、世界一消費&使い捨てをするというのも何だか寂しい気持ちもありますが、こうした大量廃棄経済は永遠に持続可能ではないでしょうから、今後大きなイノベーションを期待したいところです。
【朝礼ネタ vol.071】