新聞紙を37回折るとその長さが地球の直径を超えると聞いて、ピンと来る方は少ないかもしれません。
ただこれは単純な数学の仮定の話で、「折る」という行為は厚さを2倍にするという意味ですから、計算してみるとわかります。
新聞紙の厚さを「0.1mm」としますと、1回折ると「0.2mm」、2回折ると「0.4mm」となります。そうすると、7回目には「12.8mm」となり、1cmを超えます。そして、14回目には「1.63m」となり、1mを超え、24回目には「1km」を超えます。そのように計算してくと、37回目には「13,743km」となり、地球に直径12,756km」を超えるのです。
これもパラドックスの話に似ていて、「37回折る」というのが37倍だったり、新聞を折る行為というのがなんとなく大したことがないものを連想させますが、実際は「2の37乗」つまり「1374億3895万3472」倍をするという意味なのです。
新聞の厚さ0.1mmを「1374億3895万3472」倍させると地球の直径を超えます、と言われるとまあそうなりそうだなと思うことも、「新聞を37回折る」と言われた途端に、そんなバカなと思うわけです。
こうした少し難しい計算の話を単純で大したことのない行為に置き換えることで、物事がとても簡単に思えるというパラドックスを作ることができます。時に、優秀な人ほど、難しい話を単純な言葉で説明できると言われます。ぜひこのような気の利いた表現をできるビジネスマンになりたいものです。
【朝礼ネタ vol.091】