宇宙ゴミのことを英語でスペースデブリと呼ぶそうですが、現在1cm以上の大きさの宇宙ゴミが50万個以上あるとされており、専門家の間で問題視されています。ゴミの内容としては、遺棄された人工衛星の衝突によって発生した破片だったり、宇宙飛行士が手放してしまった手袋や工具、部品など実に様々だそうですが、それらが秒速8km、つまり時速約3万kmというスピードで飛んでいるわけですから、小さな破片であっても宇宙空間においては大きな事故につながる可能性を持ったリスク要因となっているのだそうです。
スペースデブリ問題は、世界の宇宙関係者の中で長年問題視されていたのにも関わらず、なかなか対応は進みませんでした。大きな理由は「利益にならないから」なのだそうです。近所の公園が汚れてきたのに気づいて、ゴミ拾いをしたからといってお金がもらえるわけではないという状況に似ています。
そこに挑戦しているアストロスケールという日本人が立ち上げた企業があるそうです。宇宙のゴミ掃除、誰もやらないのなら私たちがやる、という理念のもと、今では資金を出してくれるスポンサーもついて、活動を始めているそうです。
ゴミ箱もないのに世界一綺麗な街と世界から評価される日本から、このような宇宙事業を展開するチームが生まれていることはとても誇りに思いますし、世界で競争できる日本人の特徴として、みんなが使う場所を綺麗に保ちたいという「美意識」というものがあるのかもしれないと、改めて気づかされる事例だと感じました。
【朝礼ネタ vol.199】