ここ数年、高齢者ドライバーによる暴走、不注意運転による事故のニュースが目立っていますが、あるアンケート調査によると70歳以上の高齢者ドライバーのうち80%以上の方が「運転に自信を持っている」と回答したそうです。経験を積めば積むほど、その技術に自信を持つということで、なかなか自信の技術の低下は認めたくないもので、周りの人たちの助言で免許返納などを高齢者に進めていくことが必要だという論調が目立ちます。
ところが、細かく数字を見てみますと、75歳以上の運転免許保有者は513万人いて、年間で75歳以上ドライバーによる死亡事故は400件程度で、実に10万人で8件程度なのだそうです。極めて少ない割合です。一つ一つの事故を見ますと、悲惨で残念な気持ちにならざるを得ませんが、人間が運転をする以上、どの年代にも一定数運転に向いていない人はいるものです。
とりわけ地方においては、自動車は生活において不可欠なものですから、高齢者の運転は危ないので一律で規制するべきと過度に反応することで、日常生活の豊かさを損なうことがあってはならないような気がします。
【朝礼ネタ vol.284】