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「45%」 >>> 時代と逆行し店舗数を増やすドミノ・ピザ。「持ち帰り注文」の売上比率。

世界最大手のデリバリーピザチェーンとして有名な「ドミノピザ」ですが、近年大胆な戦略により急成長をしていることがニュースとなっていました。

デリバリーピザの命題として、配達時間をいかに短縮するのかということがありますが、それは顧客満足につながるということに加えて、配送にかかるコストの圧縮という二つの側面を持っています。配達時間を短縮するには、店舗がたくさんある方が有利というのは想像に難くないのですが、その実現には各店舗で採算がとれるだけの十分な商圏があることが条件となります。実際、他のデリバリーチェーンでは十分な採算が取れずに、閉店を余儀なくされる店舗も多数あるようです。

そこでドミノピザが早くから注目していたのが「持ち帰り」需要の開拓です。配達時間の短縮ではなく、そもそも配達を行わなければ、その分の配達コストが圧縮でき、高い利益率を実現できます。加えて、持ち帰りという商圏を考えると、出来るだけ多くの店舗があった方が、お客さんにとって近所でピザを買うことができるわけです。そうした戦略が功を奏し、今では持ち帰り注文の比率が45%ほどになっているそうです。さらには持ち帰りの潜在需要はデリバリーの2倍以上と試算されているそうなので、今後の店舗拡大路線に可能性を感じざるを得ません。

デリバリーピザという看板を掲げながら、実際は割安な価格の持ち帰り需要を成長戦略の軸とするドミノピザの巧妙なマーケティングに私たちも学ぶべきところがあるかもしれません。

【朝礼ネタ vol.310】