「70億枚」 >>> クレジットカード発行枚数世界一。「銀聯カード（Union Pay）」

世界で最も発行枚数の多いクレジットカードは、中国の銀聯カードでその数なんと70億枚。クレジット5大ブランド（VISA、マスターカード、JCB、ダイナースクラブ、アメックス）の中で最多がVISAの25億枚と言われていますので、銀聯カードの枚数の多さは際立っています。

しかしながら、銀聯カードというのは実はクレジットカードとしてではなく、ほとんどのカードがデビットカードとして発行されているのだそうです。中国国内で銀行口座を作るとキャッシュカードが発行されますが、そこに自動的に銀聯ブランドがつく。つまり銀行口座を持つ中国人がそれぞれの口座の数だけ銀聯カードを持っており、それが70億枚という発行枚数につながっています。

実は、その銀聯カードのおかげで中国人の「爆買い」が実現し日本をはじめ世界中が恩恵を受けています。なぜなら、中国ではクレジットカードに必要な与信審査が発達していないこともあり、クレジットカードを所有している人が少なく、また現金の持ち出し制限もあるため、海外で自由にお金を使うこと自体が難しい環境なのです。つまり、銀聯カードがないと爆買いができないのです。

日本では誰もが持っているクレジットカードですが、多くの非先進国ではデビットカードの方が普及していて、さらに国によってはデビットカードはもちろん銀行口座さえ持つことができない国もあります。

今後人口ボーナスで経済成長が見込まれる国でのビジネス参入を考える場合、現地でどのような決済方法がとられているかも重要なファクターとして把握する必要があるなと思いました。

【朝礼ネタ vol.162】