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ストラディヴァリウスというヴァイオリンの名前を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
オークションなどで数億円で取引されており、世界で最も高価なヴァイオリンと言われています。
1660年〜1740年あたりにイタリア人ストラディバリ親子によって制作された弦楽器のことを「ストラディヴァリウス」と呼ぶそうですが、音色の良さはもちろんのこと造形の美しさからくる美術品としての価値、そして現存している数がわずか600挺ということでその希少価値から、演奏家やコレクターの収集対象になっています。
ある有名ヴァイオリン職人の話によると、ストラディヴァリウスは300年前に作られた楽器ですが、その製造技術は伝承されることなく、一度途絶えているそうです。その後残されたヴァイオリンを元に、素材や構造など数々の技術的分析が行われましたが、現代の製造技術をもってしてもストラディヴァリウスの音色の再現は難しいのだそうです。素材、製造技術は現代の方が優れているのに、300年前の楽器の音色に勝てないというのは何だかとてもロマンのある話ですね。
ストラディヴァリ親子による高度な伝統技術が途絶えたことは残念ではありますが、今後3Dプリンタや人工知能などの先端テクノロジーにより、今まさに途絶える可能性のあるたくさんの高度な職人技術をコンピュータによってデータ化し、再現可能な状態に記録しようという動きもあるようですから、いずれストラディヴァリウスのようなすでに途絶えてしまった職人技術であっても再現できる日が来るかもしれませんね。
【朝礼ネタ vol.161】
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